御縁

現在新築の仕事に取り掛かっているんですが、今回僕が進めている家の建て方の話を少ししようと思います。
まず「分離発注」という考え方から。簡単に説明すると、元請業者と契約するのではなく建築士と大工が連動し、それぞれの専門業者と直接契約するという仕組みです。この方法の最大の特徴は建て主から価格が見えるという事です。例えば元請業者が3000万円で新築を受注し、下請業者に2500万円で発注します。この時点で元請けは500万円の儲け、それを負担するのは建て主です。さらに下請業者は各専門業者(要は孫請業者)に発注し、そこでも目に見えない経費が発生します。おかしいでしょ!?でもこれが一般的な業界の在り方なんです。
僕もこの業界に入って10年経ちましたが、キレイ事では無く、やっぱり僕はこのやり方はできない。
僕は家を建てることが高くてはいけないと思う。だけど決して安くでもなく。
僕はいい家をいい値段で建てたい。だから分離発注という手段を選んだ訳です。
しかし目前には高い壁がそびえていました。最初に立ちはだかったのは建て主のご両親。まだまだ一般的ではない方法だけにいろいろと不安があるようです。確かに、頼めば1か月後にカタログ通りの家が建つハウスメーカーの様な手軽さや安心感には欠けるかもしれない。
そして行政や銀行、同業者からも見えない圧力が…。
言ってみれば、この分離発注は工事の原価を公開するようなもの。これ、けっこうタブーみたいです(笑)

そんな壁に行く手を阻まれ肩を落としていた帰り道、立ち寄った本屋で何気なく手にした雑誌が僕に再び戦う力を与えてくれました。
その本は正に僕がいまやろうとしている事が書かれていました。さらに巻末に分離発注に取り組む設計事務所のリストが書かれていて、あるじゃないいですか!山口県にも!!しかも中国地方で1軒のみ。。。さらにその設計事務所が今度分離発注についてのセミナーを開いてるじゃあありませんか!?同じ考えを持った人が近くにいるだけでも心強いのにこんな機会にまで恵まれるとは。これはもう御縁を頂いたに違いない、早速お伺いすることに決めました。

やねこい事を長々と書いてしまってすいません(汗)読んでくだすったみなさん、ありがとうございます。このブログを読んでくださっている皆さんともなにか御縁があるのかもしれません。これからも応援よろしくお願いします。

僕は絶対に負けません。