岩光邸改装工事も残すは1部屋。やっぱり無垢板の床は気持ちいいっす!!

無垢板と言ってもいろいろありますが、僕的にはやはり無塗装のものをお勧めしています。一般的にはウレタン塗装を施してあるものが主流ですが、板の表面が固い塗膜で覆われているため、実際に足に触れているのは木肌ではありません。もちろんそれによって木の呼吸も妨げられています。塗装品には傷や汚れが付きにくかったり、反りや狂いが生じにくいといったメリットもありますが、木である以上、傷つかない木や動かない木などありません。逆にピッカピカのフローリングだから傷や汚れも目立っちゃうわけです。
それに比べ無塗装の板は傷や汚れも「味」となります。いわゆる経年変化としてそれらを受け止める事によって、美しくさえ見えてくる。削ったり磨いたりすれば元通りにもなる。仕上げ方法も、山野井邸の床のオイルフィニッシュや今回使用した蜜蝋ワックス、柿渋とか米ぬかワックスなんてのもあって、意匠も自由自在です。
今回使用したのはこのBRIWAX。創業1860年、英国王室御用達の優れもので、蜂蜜を採った後の巣に残る蝋、蜜蝋を主成分としています。もちろん体にも環境にも良いし何より素足で歩いた感触が最高です。

僕は別にナチュラリストでも何でもないですが、施工する人間として新建材の怖さを知っています。利便性を追求するのはやめて、細かい事なんて気にしない、あえてめんどくさい暮らしを愉しむぐらいがちょうどいいと思います。むしろそういう生活で現在社会がかかえる様々な問題が少しは変わると思うんですが。。。まあ価値観の問題なんでいろんな考え方があるでしょうけどね。