車で走ってると、あっちこっちで彼岸花の群生を目にします。「毒がある」とか「死人花」とかって、なんとなく不気味なイメージが強いんですが、別名を曼珠沙華梵字で天上の花)という様に実はポジティブな要素もけっこう多い奴なのです。
まず、日本に渡来してきたのは有史以前で、稲作と同時に中国から入ってきたと考えられています。ってことは弥生時代あたりからこの時期の田園風景はあったんでしょうね。
毒があるのはほんとの話で、運が悪けりゃ死んじゃうぐらいの毒だそう。でも意外や意外、この毒は水に溶けやすい性質があるそうで、すりおろしてよく水に晒せば食えるんだって。痩せた土でも大きな球根に育つ彼岸花は、飢饉の時には大変重宝されたとか。
お墓の廻りに生えてるやつは、まだ土葬が一般的だった時代に野生動物に掘り起こされるのを防ぐ為で、あぜ道や土手にはえてるのは、毒を嫌うミミズがいなくなって、それを食べるモグラに荒らされるのを防ぐ昔からの知恵なんだって。へぇ〜。
あと彼岸花ってニョキっと茎が出てきて、その先に花が咲いてますよね。よく見たら葉っぱが無い。彼岸花は花が終わると次は葉を伸ばし、次の年の花の為に光合成をして栄養を球根にため込みます。葉っぱはリュウノヒゲみたいな奴。お隣韓国では、この様子を「葉は花を想い、花は葉を想う」と比喩し、両想いの花って言われてるんだって。へぇ〜。
よく見るとけっこう綺麗!! なんていう人もいるようだけど

やっぱちょっと苦手だな…