名古屋シリーズ vol3

とにもかくにも、名古屋での初社会人生活がスタートしました。たとえ総ベニヤ張りのタコ部屋といっても、僕にとっては初めての1人暮らしです。スプレーやマジックで落書きをしたり、雑誌の切り抜きや好きなバンドのポスターなどを貼りまくって牙城を築きました。生きていくために最低限必要なものを揃え、それはそれはコンパクトな生活をしていたと思います。
仕事は電気工事が主で、ちょうどひと回り上の気の優しいノブオさんという人に付いて現場をまわりました。初めてもらった腰道具がうれしくてしょうがなく、休憩時間や移動中も身につけていました。ノブオさんは本当にいい人で、仕事も丁寧に教えてくれて、仕事帰りにはいつもコンビニに寄ってパンなどを買ってくれました。彼も16歳で九州から名古屋に出てたそうで、同じような境遇ですぐに打ち解けました。
朝6時半に出勤し、仕事が終わって1回400円の銭湯で一日の汗を流し、近所のスーパーで割引品の弁当などを買って部屋で一人で食う。寂しさはあったけど、1か月前の自分からは想像できないくらい充実した毎日でした。部屋から徒歩3分にあるラーメン屋さんに週2〜3回行くのが贅沢で、お店の大将と奥さんには大変お世話になりました。薬膳系のラーメンだったので、栄養バランスもよくメニューには無い野菜炒めなどをよくサービスしてくれました。程なく始まる地獄の日々も、ノブオさんと、このラーメン屋さんのおかげで随分耐えることができました。

Hi−STANDARD  STAY GOLD
ちょうどこの頃のリリースでよく聴いていました。懐かしいなぁ…
テレビは買えなかったけどラジカセは無理して買いました。音楽にもだいぶ助けられましたね。続く