名古屋シリーズ 〜都会は怖いよ、の巻〜

僕が名古屋に出て3年の月日が流れました。あっちの生活にも慣れて、最初は抵抗のあった名古屋飯も大好物となっていました。味噌煮込み味噌カツ、どて煮、台湾ラーメン、ベトコンラーメン、ひつまぶしに海老ふりゃー…(笑)でも、おでんが味噌味っていうのは最後まで受け付けませんでしたが。
すべてが順風満帆と思っていたある日、ふと預金通帳の明細を眺めていると、見たことのない名前の会社から毎月24000円が引き落とされているではありませんか!?その通帳はキング工業に入社した時に社長の「オヤジ」が印鑑と一緒に作ってくれたもの。もともと経済観念に乏しい僕は通帳なんて見ていなくて、全然気が付かなかったんですが、よく見るとかなり前から引き落とされていました。オヤジに聞いてみたところ、「お前の為に積み立てている」とのことでした。よく意味が分からないままその時は納得してしまいましたが、それがのちにとんでもないことになるとは夢にも思いませんでした。
しばらくたって、オヤジから旅行に誘われました。嬉しかったのですが、社員はなぜか僕だけで、当日はスーツ着用と言われ、なんだか不穏な空気が流れはじめていました。当日、オヤジの家族や親類、友達?と一緒に、向かった先は北陸加賀の某有名旅館。旅館に着くと、ロビーの前には高級車がズラリと並んでいて、紅白歌合戦の衣裳のようなド派手なドレスを着て、光るうちわを持った女性の方が僕たちを出迎えてくれました。…なにこれ??
受付でオヤジに光るうちわを買ってもらって、会場とされる所へ。周囲の会話やステージに降りた垂れ幕を見て、ようやく意味がわかってきました。
そこは、どんな病気も治るという小粒を売るネズミ講の決起集会&創立パーティーだったのです。。。続く