モノをつくるとき、まず頭ん中のクリエイティブゾーン(右脳だか左脳だかよく知らんが)で生まれた情報が手足に伝達され、そのモノに見合った道具を選択し、素材と向き合う。
目で見た感覚、耳で聞いた音の感覚、これすごい大事。でも一番大事なのは各指の先と指の腹の感覚なんです。
どんなにいい木でも、どんなにいい鉋でも、すごい機能の電動工具をもってしても、この手と指がないと僕の造りたいモノはつくれない。
実は先日、ちょっと仕事で横着をしてしまい右手の薬指の靭帯損傷という怪我をしてしまいました。
病院で事情を説明し、一番簡易的なギプスで処置をしてもらい翌日から現場復帰をしていますが、これがなんと不便なものか。
ある一定方向に動かさなければ痛みはほとんどないのですが、とにかく振動すると痛い。なのでまず金槌が振れない。これでは大工失格です。
いまは160坪もある巨大な木造アパートの棟上げをしているんですが、上に上がってもたった指一本の事だけどバランス感覚が少し鈍っている気がします。たぶん怪我の部分にどうしても意識がいってしまっているんでしょう。
大工に怪我は付き物ですがもうちょっと大事にしないといけませんね。この手が僕にとっては命と同じくらい大事。
でもその前に酒を減らせとか聞こえてきそうですけどね(笑)