F AND L ARTICLE

えー、みなさん大変ご無沙汰しております。なんやしらんけど毎年この時期は工事が重なったりなんだりで余裕のない日々が続いとります。
さて先月は主に駅通りにありますF&Lさまの2号店とでも言いましょうか、その名もF&L ARTICLEの新店舗改装工事をしておりました。
かれこれ15年ほど(僕で言うと人生の半分か 笑)のお付き合いになるオーナーの矢野氏との店造りはなかなか刺激的で楽しいお仕事でした。歳は4つ上、兄のいない僕にとっては昔から良い兄貴分で、お互い譲らぬ性格も熟知の上。衝突もあり、紆余曲折を繰り返しながらもすごく良いモノが出来あがりました。
1年以上前から計画が浮上し、いくつか物件を見に行ったりしましたがなかなかまとまらない時期が続きました。ひょんなご縁で今の物件を見せられた時、僕らにはたぶん同じ直感が降りてきたと思う。これ、いい。って。
ただ実際に工事が始まるとなかなかの困難が待ち受けていました。まずは当然駐車場が無く、解体した破棄物の搬出や材料の搬入はもとより、階下の飲食店や周辺店舗への配慮も含めて終始頭を悩まされました。ちょっと積み下ろししてるだけでおまわりさんヤンヤン言うてくるから(笑)
建物は今から50年以上も前に建てられた鉄筋コンクリート造の旧銀行跡地。ちょっとした壁も超頑丈に造ってあるので、解体にもだいぶ手こずりました。
しかしその旧さや造りがあっての物件の良さ。歪んだガラスのスチールサッシ、野地板製の型枠でできたコンクリートの壁や天井は凹凸に富み、良く見ると木目の表情を写しています。何度も塗り重ねられたオイルペイントの色艶や表情は造ろうとしても造れるものではないし、真鍮製の古い金物もとてもいい味を醸し出していました。これは余計なことしなくても充分かっこいい、むしろ最大限に引き出してやろうと。
毎回仕事には自信を持って完工していますが、今回は特にお互いの価値観やバックボーン、カルチャーなどを共有したうえでの仕事ができたのでいつにもまして満足しています。
もーいいから早く見せろよって!? 






とまあこんな感じです。お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さい。
山口市米屋町1−3 米屋町ビル 2F
F&L ARTICLE