武者修行

昨日、今日と周南で新築の建方の応援に。前にも書きましたが、建方は大工にとって唯一の晴れ姿!威勢のいい声が飛び交い、柱や梁を叩き入れる掛矢(でかい木槌)の音が街に響き渡ります。お昼には豪華なお弁当が用意され、夕方、棟を上げる時にテンションはクライマックスを迎えます。その後、(今回は残念ながらありませんでしたが…)上棟祭があり、餅撒きをして、さらに酒や料理で大工をもてなします。そして祭りの最後に施主様からご祝儀と、家で待つ家族のためのお弁当が手渡され、住み手と作り手が互いに挨拶を交わし、次の日から良い家が造られていくわけです。
ところがどっこい、最近では地鎮祭や上棟祭をしない家が多く、お客さんが現場に来られても営業マンや現場監督に「よろしくお願いします」って、大工には挨拶もされない方も中にはいらっしゃいます。家を作るのは大工ですからね。
さらにマズいのは土用の丑の日に土を触る工事をする事。昔から土用は土をいらっちゃいけんという教えがあるんです。。。やはりその土地の神様や近隣の住民への挨拶もかねて、本当はそういった行事を行ったほうが僕はいいと思います。
さて、急遽明日も引き続き応援の要請が。こうして呼んでもらえるだけでうれしい事です。僕以外、みんな50、60代の親方連中、棟梁に至っては御年70歳の大ベテラン!いろ〜んな事を教えて頂き、いい武者修行になります。