オカベケ

これが目が覚めたときの映像だ。前夜の記憶がまばらで、見たことのない天井に躊躇した。

一瞬理解できなかったけど、隣で大いびきをかいて寝てる岡部さんを見てすぐに理解できた。ニコタマ駅周辺の安居酒屋で飲んで、酔った勢いでホテルをドタキャンし、岡部さんの自宅に厚かましくもなだれ込み、焼酎を割らずに錫のおちょこでグイグイやってたらいつのまにか寝ていたんだ。

ちなみにぼくはHALF TRACK PRODUCTSの寝袋に包まれて寝ていたんだけど、その快適さにも驚いた。随分酔っていたのももちろんあるだろうけど、ぐっすり眠れたんです。前から欲しかったヤツだけど売り切れていてその理由にも頷けるわけだ。どうも第二弾が発売されるようだから要チェックです。

いつまでたっても一向に起きる様子のない岡部さん。隣の部屋からは子供たちの声が聞こえてくる。
状況を整理してみよう。
まず、岡部さんは家族にぼくが泊まりに来ることをちゃんと伝えているのか。いや、もし伝えてなくても玄関には知らない靴があって、リビングにはお父さんとは違うもう一人がいるのを認識できるはずだ。知らない人がリビングで寝ていて、奥さんも子供たちもこちらに来ようにも来られないのではないか。
そして今日は日曜日だ。家族で過ごす、日曜日だ。確か岡部さんちは男の子2人。日曜日の朝は戦隊モノや仮面ライダーなどのアニメが目白押しで、うちのせがれだっていつも楽しみにしている。もしかしたらテレビが観たいのにリビングに来れないんではないか?
いてもたってもいられなくなり、とうとう岡部さんを強引に起こすことに。岡部さんはまるで土のような色の顔で、そうとうグロッキーな状態だった 笑 
ご家族の皆さんと挨拶をして歯磨きとトイレを済ませた。トイレには僕が敬愛する建築家 中村好文さんの書籍が何冊かあり感激。やっぱこういうとこなんすね。聞けばジェリー鵜飼さんに勧めてもらったとのこと。またしても共感と繋がりを強く感じる。
リビングに戻ると岡部さんは再び寝床に。子供たちとは2、3言葉を交わしつつもまだ緊張している様子。任せろ、おじさんは女子はめっぽう苦手だけど、子供とお年寄りにはこれでも人気があるんだ。仮面ライダーネタで攻めたらいとも簡単に我が手中に。

2人とも自分の好きなものや、得意なことの話をたくさんしてくれた。とてもいいこたち。天井のライティングレールからは着生ランの一種 バンダが吊ってあり、家の中にも外にも植物があった。
庭にも出てみた。


おー、あのオカベケノニワだー!
すると奥様から「朝ごはんできましたよー」と呼ばれる。まじすか。。ほんとかたじけない。。
二日酔い気味の僕達のためにうどんとおにぎりを拵えてくださった。いわゆる関東の真っ黒出汁とは違う、とてもあっさりして沁みるお出汁だった。あの味は忘れません。
とても初めて会ったとは思えないくらい暖かく接してくださった岡部家のみなさま、本当に感謝! また必ず会いに行きます!